猛虎過江

2009.10.24 Saturday

香港上海銀行について雑記す

香港上海銀行（The Hongkong & Shanghai Banking Co.,Ltd.）
以下、”ＨＳＢＣ”は、小生が、学生時代、香港を旅した
時から、この銀行の事が、気になっていました。
社会人になってから現在まで、この銀行の外為口座を
開設したり、送金したり、投資するといったハイレヴェルの
資産を持ち合わせていない小生としては、ＨＳＢＣの
カードを持てる輩が、金持ちなんだなと、勝手に
決め付けてしまうくらいです。

ＨＳＢＣは、アヘン戦争後、１８６５年、英国のアーサー
サッスーン卿により英国の植民地の香港で開設され
清国の上海で営業を始めた。
日本にも翌年、横浜に支店を設立し、かれこれ
１４０年以上の歴史を誇る銀行です。
２度の世界大戦、中国共産党政権のなかでも
本国に、本社を引揚げるというような事は無く
存続できたという事は、ＨＳＢＣのの歴代経営者、
幹部が、世界各国の経済金融事情に精通し、金儲けの
情報に関する情報の入手が、ずば抜けて良いのだろう。

現在、ＨＳＢＣは、中国は勿論、アジア太平洋地域から、
欧米ほか、世界の７６カ国に、１００００支店網をもち
ほぼ全世界に君臨するメガバンクになったのです。
銀行設立から現在まで、銀行の買収合併（Ｍ＆Ａ！）など
所有する膨大な資金を最大限に活用し、各国の弱小銀行を
面白いように傘下にしていったのであろう。
金融の専門家ではないので、難しい事は、書けないが、
とにかく１世紀以上、銀行が存続し続けているという事は、
凄い事です。

これほどまでに大きくなったメガバンク、ＨＳＢＣの中国と
日本における活動状況について書いてみたいと思います。
中国は、中華民国の時代は上海を本拠地として営業していたが、
１９４９年からの共産党政権時代、１９５５年に、本社ビルを
共産党政権に接収され中国大陸にあった支店は、次々に
閉鎖されたが、上海支店は、閉鎖することなく
辛うじて営業を続けていました。

現在は、アジア本部を、上海の浦東新区に置き、中国の
弱小銀行の株式を次々に取得し、中国大陸の１２支店を
開設するに至っています。
中国共産党の一党独裁政権という銀行としては、高リスクの
マイナス要素の強い地域に、堂々と営業活動をしている
という事は、並みの銀行のできる事ではないと思います。
今の中国経済の先駆けと成った鄧小平は、中国の金融界を
牛耳っているＨＳＢＣの首脳と繋がっていたのではないかと
勝手に思っています。

日本の状況はどんなものでしょうか。
日本国内では、前述した通り、横浜で営業を開始し
大阪、神戸、長崎に次々に支店を開設した。
また横浜正金銀行（後の東京銀行、三菱東京ＵＦＪ銀行）の
設立にも協力している。
現在は、東京と大阪の２拠点で、一般銀行業務はやらず
投資銀行業務、資産運用業務を中心に業務を行なっている。

ＨＳＢＣは、１９９２年、英国政府の要請により、ロンドンに
本拠地を移し、ＨＳＢＣ　ＨＯＬＤＩＮＧＳ　ＰＬＣ．を設立し
英国の法人となった。
ＨＳＢＣは、２００６年、ＣＩＴＹ　ＢＡＮＫ　グループを
抜いて、総資産が、世界一となる。
尚、香港では、ＨＳＢＣの傘下１３０の支店を擁し、今尚、
香港ドルを発券する発券銀行としての地位を持っているそうです。

ＨＳＢＣのメガバンクとしての歴史から考えると、当然
その国の金融経済に留まらずその国の政治活動を左右しかねない
影響力をもつ恐るべき銀行だと思います。
日本の民主党政権も、小沢や、財務相！などは、ＨＳＢＣの
影響を少なからず受けているという。
自民党が郵政民有化したのも、民主党政権が、元に戻すという
変化は、郵貯の巨大な預金が、ＨＳＢＣのターゲットに
なっている可能性があると推測しますが、
如何なもんでしょうか。

(ＰＳ．創設者は、ユダヤ系イギリス人だそうです。やはり
　ユダヤ人が、世界の金融社会に、強い影響力を持っている？)

了