猛虎過江

2022.11.09 Wednesday

サヨンの鐘（莎韻之鐘）（２）

サヨンの鐘（莎韻之鐘）　初回UP 　２００６年９月１６日

"サヨンの鐘は、昭和１６年に李香蘭の主演で満州映画社制作の
国策映画の題名であり、渡辺はま子がこの歌を歌っていた。
この歌との出会いは、故鈴木明が、むかしＴＢＳラジオの番組で
森みどりとの会話のなかで,鈴木氏が台湾の高砂族や昭和天皇が
訪台したことなど台湾での現地取材の中で台湾の山地同胞(高山族)の
人達が、ほとんどこのサヨンの鐘を正確な日本語で歌う事が出来、
驚いている。それにちなんで「幻想曲（？）サヨンの鐘」というＬＰを
つくり番組の中で紹介されていた。
このＬＰを買って保存していたが残念ながら見あたらない。
一度聴いたら忘れられないくらいいい歌です。（引用）""""

サヨンの鐘は、1938年（昭和13年）日本統治下の臺灣で出征する恩師を
見送るために台湾原住民族のタイヤル族少女が命を犠牲に
起きた事故に関連して、宜蘭県南澳郷に設置された鐘。
その事故のことを題材に歌ったのは渡辺はま子。
さらに、1943年に封切られた李香蘭主演の松竹映画。

その恩師田北巡査は、村の学校の教師も務めるなど面倒見がよく、
村人から慕われていたため、出征で下山する際の荷物運びを村の
青年たちが申し出た。
17歳の少女サヨン（莎韻）もその一人だった。
一行は悪天候の中出発したが、途中の川に掛かった丸木橋を渡る際、
荷物を背負っていたサヨンは足を滑らせて増水した川に落ち、
命を落とした。

この話は、出征する恩師を見送るために少女が命を犠牲にした、
ということから、台湾先住民宣撫のための格好の愛国美談と
なって広まり、長谷川清台湾総督によってサヨンを顕彰する鐘と碑が
遭難現場付近に建てられた。
これが「サヨンの鐘」と「愛國乙女サヨン遭難の碑」である。
「大東亜戦争」勃発後の1943年、山地名の日本色強化政策により、
サヨンの故郷・リヨヘンもこの物語により鐘ヶ丘に改称された。

「サヨンの鐘」（月光小夜曲）（1941年7月）
作詞：西條八十
作曲：古賀政男
歌：渡辺はま子

映画『サヨンの鐘』（1943年7月1日公開）
製作：松竹、台湾総督府、満洲映画協会
監督：清水宏
出演：李香蘭（山口淑子）近衛敏明　大山健二
音楽：古賀政男

月光小夜曲
月亮在我窗前徜徉
透盡了愛的光芒
我低頭靜靜地想一想
猜不透你心腸
好像今晚月亮一樣
忽明忽暗又忽亮啊
到底是愛還是心慌
啊月光

月夜情境像夢一樣
那甜蜜怎能相忘
細語猶在耳邊蕩漾
怎不叫我回想
我怕見那月亮光
擡頭把那窗廉拉上啊
我心兒醉心兒慌
啊月光

月亮在我窗前蕩漾
透進了愛的光芒
我低頭靜靜地想一想
猜不透的心腸
好像今晚月亮一樣
忽明忽暗又忽亮啊
到底是愛還是心慌
啊月光

小生の蔵書、鈴木明”高砂族に捧ぐ”の件で、台湾の高山族の方は
”サヨンの鐘”を正確に、日本語で歌えると云っていました。

参考圖書10薦......................................................

タイヤルは招く　　　　大島正満　　第一書房　　　　昭和１０年
台湾　　　　　　　　王育徳　　公文堂　　　　　昭和４５年
台湾民主国の研究　　　黄昭堂　　東京大学出版会昭和４５年
台湾人四百年史　　　　史　明　　　新泉社　　　　　昭和４９年
台湾の蕃族研究　　　　鈴木作太郎　合同出版　　　　昭和５０年
セイダッカ・ダヤの叛乱　稲垣真美　講談社　　　　昭和５０年
台湾と台湾人　　　　戴国煇　　　研文出版　　　昭和５４年
霧社　　　　　　　　坂口零子　　コルベ出版　　　昭和５３年
誰も書かなかった台湾　鈴木明　　　サンケイ新聞社　　昭和５４年
高砂族に捧げる　　　　鈴木明　　　中央公論社　　　　昭和５５年

了

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サヨンの鐘（莎韻之鐘）（２）

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