猛虎過江

2020.05.25 Monday

支那と支那人と日本・杉山平助　昭和13年

コロナウィルスの影響で、女房殿、子供の机などを処分するということで
一緒に整理していたら、小生が探していた古書が出てきました。

昭和13年、改造社出版、杉山平助著”支那と支那人と日本”を発見する。
学生時代、神田の古本屋で、かなり高価だったが、購入しました。
Amazonで購入価格をみると、古本の状態などを加味すると、多分
１５０００円以上します。

杉山平助　１８９５年生まれ
父は、中国鉄道社長などを歴任した実業家の家で育つ。 7歳で上京し、
慶應幼稚舎～慶應義塾大学理財科予科に進むが、病のため中退。
その後、横浜税関官吏となるがやはり病により退職。
1925年、”一日本人””で生田長江に認められ、文芸評論などを書く。
菊池寛に認められ、”文藝春秋”で、匿名時評を担当する。
1931年から東京朝日新聞に、コラムを執筆。
自由主義的な批評で人気を集めたが、日中戦争勃発後は、中国に滞在し
中国戦地の報告を書いた。
当時、支持していた松岡洋右外相が失脚するとともに文壇から
居場所を失った。
1943年の『文芸五十年史』はベストセラーになったが、戦後間もなく死去。

支那と支那人と日本, 掲載誌（昭和12～13年）

東京朝日　戦線から帰って
東京朝日　帰來威あり
東京朝日　支那人を論ず
文藝春秋　大陸的新日本人を論ず
主婦の友　支那人と結婚するな
改造　　　危機における日本のイントリゲンチャを分析す
中央公論　ダンスンツィオと愛国者
改造　　　北支行
改造　　　蒙古行
東京朝日　包頭まで
改造　　　北京より
改造　　　北支より上海ー南京へ
改造　　　南　京
主婦の友　天津通信
日本評論　北京通信
朝日グラフ　支那より帰った來た男
朝日グラフ　支那の女性
東京朝日　断　想

"ある姑娘と著者”と最初の掲載写真のコメント！
旗パオの支那姑娘、支那服を着た著者、意味深ですね。。。

”現代日本の消費生活の分析者たる役割を誉富しながら、私は、左翼的にも
なれず、右翼的にもなれず、漠然と漂蕩してゐる時に、日支事変がおこつた”
と、プロローグの書き出しがはじまっています。
昭和12年７月７日の盧溝橋事件が勃発した時期、著者が、中国各地の
現場で取材したり、日本人目線で、当時の支那人の様子を中心に
報告・評論したものを纏めたもので貴重な資料と思います。
改めて、読み返してみると、現在の中国とは全然違う、生の支那の
様子が、イメージできよかったです。

○”支那と支那人と日本”を、Googleの翻訳で中国語に変換すると
　”中国、中国人和日本”となります。
　　この支那という言葉、考察すると、論文ができますね。
　　御一考ください。　

了

不肖：驫鍾馗 | 雑学雑趣味・備忘録 | comments(0) | -

支那と支那人と日本・杉山平助 昭和13年

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