猛虎過江

2007.02.12 Monday

山梨県南部町の名跡を訪ねて

今年の新春研修視察旅行は、山梨県南巨摩郡南部町の
名所・遺跡を視察することになり３４名の会員が役場前
８時３０分に集合,7台の乗用車に分乗して一路52号線に出て
富沢町の半トンネル手前を左折して急峻な山道をしばらく
走ると山の頂の西行公園に着く
この公園は、全国に１４８基建立されている平安時代に和歌で
有名な西行法師の歌碑が建立されています
西行の祖先は藤原鎌足と立派な家系であるが、彼は、２２歳で
妻子もいるのにエリートコースをすて出家してしまった
京都から奈良、東北、高野山、四国、高野山、伊勢二見浦、岩手、
高野山、大阪・河内と約半世紀、各地を旅しそして移住を
しながら和歌を吟じまさに漂泊の歌人と称される人生を歩んだ
西行法師の詳しい研究は専門家に任せ、句碑が立つ公園からは
富士山の山頂が少し見える程度だが富士川の上流に
目をやると七面山が遠くに望むことが出来素晴らしい景観です
公園で記念写真を撮りまた５２号線にもどり福士川を遡り
六地蔵公園に向かった

平成１０年に、富沢町の指定文化財である長福山明月院の
跡地に鎮座する六地蔵の全ての首の部分が何者かに持ち
去さられる哀しい事件があり今になっても首は戻らず犯人も
捕まっていない
この六地蔵は、富士山を望む高台にあり傘を被りと赤いベベを
きていました
成人くらいの丈かと予想していたが保育園児くらいの背丈で
とても可愛かったです
ここでも富士山を背に六地蔵を囲んで集合写真をとる

六地蔵から福士川を下り町の保育園近くにある
臨済宗の最恩寺の仏殿を見学する
この仏殿は中国の宗時代の仏殿建築の手法で建立され
国の重要文化財に指定されています
こじんまりしているので印象がイマイチであるが、今まで
大きな寺ばかり見学しているので感動が鈍っているかも

最後の見学は、白鳥山（標高３５６ｍ）の山頂です
センチュリー富士ゴルフクラブ場の先にある白鳥山の
頂上３００ｍ手前の駐車場で車を降り、みんなでゾロゾロと
階段を上り詰めると白鳥山の頂上に到着する
白鳥山は、武田信玄の戦術の一つとして駿河の情勢を
白鳥山を基点としてつつじヶ崎の武田の居城まで
狼煙（のろし）で連絡する狼煙台が設置されていたそうです
白鳥山は、静岡県芝川町と山梨の県境に跨っているので
駿河湾（檜に隠れて見えない）から身延手前付近まで
見渡せ、遠くには南アルプスの主峰北岳まで
見渡せる事が出来ます

大学時代、ワンダーフォーゲル部のリーダー養成合宿で、
鳳凰三山～広河原～北岳～農鳥まで雨天のなか途轍もなく
しごかれながら縦走した経験があります（個人の体力の限界を
知るためにとキスリングに頭位の石を詰める、１７～８KGの
キスリングを２つ背負う等）
一年後輩が、北岳直下で崖から足を踏み外して落下したが
途中の木に引っかかって危うく墜落死をまぬがれたりと
あまり思い出したくないシーンがフラッシュバックしてきました
思い出したくないシーンの中にいいシーンがあります
北岳の頂上から雲の切れ目から富士山が見えたときの感動は
今も忘れません
北岳から富士山をみる直線上にある白鳥山が、当時みえたか
定かでないが、北岳から３３年前の自分が、今いる白鳥山で
３３年後の自分と向かい合っているような妙な感じになって
きました

感傷的な時間が過ぎ、車が止めてある駐車場に戻る
車中では、学生時代、山行しておきたかった剣岳、谷川岳、
台湾の玉山など（阿里山までは行っているが）暇が出来たら
熟年山行したい思っているがもうこの歳と体力では
無理かなと自問自答した次第です
昼前に戻り、いつもの公民館で簡単な新年会を２時間程
行い、研修会が散会となる

今回の郷土史の研修会は、天気に恵まれ、我々の住んでいる
意外と近くに名所・旧跡があるのだなと思いました
又、何より会員の皆さんも大変喜んでくれたのが嬉しいです

不肖：驫鍾馗 | 芝川郷土史研究會 | comments(0) | -

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