猛虎過江

2014.11.01 Saturday

但願人長久

明月幾時有把酒問青天
不知天上宮闕今夕是何年

我欲乘風歸去唯恐瓊樓玉宇
高處不勝寒起舞弄清影何似在人間

轉朱閣低綺戶照無眠
不應有恨何事長向別時圓
人有悲歡離合月有陰晴圓缺
此事古難全但願人長久
千里共嬋娟

我欲乘風歸去唯恐瓊樓玉宇
高處不勝寒起舞弄清影
何似在人間

轉朱閣低綺戶照無眠
不應有恨何事長向別時圓
人有悲歡離合月有陰晴圓缺
此事古難全但願人長久
千里共嬋娟

”但願人長久”は、中國・北宋代、政治家、書家、詩人である
「蘇軾」が、密州知事だった時、中秋の名月を歌った「水調歌頭」の
詩中の一節である。
蘇軾の一生は、進士(科挙合格)～地方官史～中央官史～左遷地方官史～
投獄～左遷・黄州～復権中央官史～左遷・恵州～追放海南島～
常州(死去)とまさに波乱万丈の生涯であった。
中央では、体制に反対し左遷され復権してもまた体制批判の漢詩を
書いて左遷され、最後は、新皇帝が即位すると特赦で都に戻される途中
常州で客死したそうです。
政治家としては、青年みたいな直球勝負ばかりして、痛い目にあったが
詩人としては、宋代の最高の詩人と称され、書家としも著名であった。

さて、「但願人長久」の素晴らしい漢詩を、歌っているのは、ご存じ
亜洲の歌姫・鄧麗君である。
日本人には、知らないファンが多いが、１９８３年、香港でリリース
された”淡淡幽情”のアルバムの中に同曲があります。

１. 獨上西樓　　(ひとりで西樓に登樓す)
２. 但願人長久　(但、ひたすら長寿を願う)
３. 幾多愁　　　(いくつもの哀愁)
４. 芳草無情　(無情の芳草)
５. 清夜悠悠 (寂しい夜に)
６. 有誰知我此時情 (きみの心は誰も知らない)
７. 臙脂涙 (涙の数だけ君を思う)
８. 萬葉千聲 (離別！)
９. 人約黄昏後 (黄昏て)
10. 相看涙眼 (惜別の感涙)
11. 欲説還休 (憂愁)
12. 思君 (あなたを偲ぶ)　　　　　「意訳：拙者」

”但願人長久”は、鄧麗君を尊敬！している、中国の
有名的歌手・王菲（ Wong4 Fei1）も歌っています。

今、香港では、学生や市民が、民主化を要求して、支那中国に
毒づいているが、１９８９年、香港のハッピーバレー競馬場で
鄧麗君が、”中華人民共和国の民主化支援コンサート”に参加、
約30万人の前で、「我的家在山的那一邊」を歌っている在りし日の
勇姿が思い出されます。

香港と同様に中国の「一国二制度」下にある澳門でも、日増しに
民主意識が高まっているようです。
但願人長久の漢詩も、香港デモもなにか類似の匂いを感じるが
今後の動向が気になる小生でした。

終劇

不肖：驫鍾馗 | 鄧麗君・陳佳 | comments(0) | -

但願人長久

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