猛虎過江

2011.02.19 Saturday

三菱航空機製・戦闘機一覧

日本陸軍

０１　九三式偵察機　　　　　　　　　　１９３１
０２　九三式重爆撃機（キ１）　　　　　１９３３
０３　九三式双発軽爆撃機（キ２）　　　１９３３
０４　九七式司令部偵察機（キ１５）　　１９３６
０５　九二式重爆撃機（キ２０）　　　　１９３１
０６　九七式重爆撃機（キ２１）　　　　１９３７
０７　九七式軽爆撃機（キ３０）　　　　１９３７
０８　九九式襲撃機（キ５１）　　　　　１９３９
０９　一〇〇式司令部偵察機（キ４６）　１８４０
１０　一〇〇式輸送機（キ５７）　　　　１９４０
１１　四式重爆撃機（キ６７）”飛龍” 　１９４２
１２　遠距離戦闘機（試作）（キ８３）　１９４４
１３　キ１０９戦闘機（飛龍がベース）　１９４４

日本海軍

０１　八七式軽爆撃機　　　　　　　　　１９２３
０２　零式水上観測機　　　　　　　　　１９３６
０４　零式艦上戦闘機52型、32型　　　１９３９
０５　九州局地戦闘機２１型”雷電”　　　１９４２
０６　艦上戦闘機（A7M）（局地戦闘機）１９４４
０７　零式艦上戦闘機５４型　　　　　　１９４５
０８　戦闘機（キ２００）”秋水”　　　　１９４５

大正８年、三菱・神戸造船所から独立した神戸内燃機
製作所が、大正６年から航空機の製造を始めた中島飛行機に
追随するように航空機の製造をはじめました。
その後、社名変更し三菱航空機が誕生しました。
昭和９年、三菱航空機は、三菱造船と合併して
三菱重工業㈱名古屋航空機製作所となったのです。

戦前の戦闘機の製造は、中島飛行機製作所の項で書いたが
戦闘機製造の約７万機のうち、中島が、約２万機、
三菱が、１，２万機製造しており、全体の約５０％を
中島と三菱が、製造していたのである。

三菱重工業は、云うまでもなく、天下のスリーダイヤの
グループであり、現在も航空機は、製造していると思うが
爆撃機一つ製造するにも、当時、どれだけの人の技術力と
叡智を結集して幾多の航空機を製造し発展させ、世界にも
冠たる航空機メーカーとして地位を築いたのであろう。

（戦闘機は、三菱がエンジン、中島が機体の製作や
　他の航空機製造会社と共同開発、及び共同制作等で
　製作されているため判別がし難いのもありました。
　海軍、陸軍の区別も間違いがあると思いますが、
　列記してみました。）

(以下、三菱関連の私的雑文)
若い頃、三菱の海外プラント輸出のカスリみたいな末端の
輸出業者として、仕事で関わった事がありました。
何１０億円の製造工場の建設プラントか知りませんが
製造会社、下請け、輸出関連の会社の関係者を、全部、集めて
説明会がありました。
勿論、三菱商事の担当、商社員が、取り纏めている。
小生と同じくらいの年齢か、３０歳前後の担当者が
一同の前で、プラントの全容を説明しました。

製造会社、下請け関連メーカー、輸出関連会社は、代表者や
部長クラスの５０～７０歳くらいの方達が出席しており
今でいう、プレゼンのスタイルで簡潔・明瞭に、プラントの
内容を説明していました。

説明の内要は、三菱のグループの関連会社を及び
三菱の息のかかった傍系の指定業者を使用せよとのこと。
製造機械も三菱製の部品があれば使用し、現地への調査は、
三菱の旅行社、飛行機！、ホテル、コンサルタント、
海外保険は、全て、三菱の関係会社を使用すること。
機械の輸出梱包から陸送、輸出倉庫、通関業者、船会社
海上保険、外国の到着港から建設現場までの搬入まで、
それから工場建設も、三菱の息のかかった関連会社を
使用するのであろう。
昭和５０年代、当時、日本の護送船団ごとき勢いで
海外輸出プラントが、旧財閥系の商社を中心として
回っていたのであろう。

受注を受けた製造メーカーなどは、勿論、三菱バンクの
グループが、関連し、当該、プラントの契約書があれば
会社の付き合っている銀行も、三菱の仕事という事で、
融資も問題なく、三菱のネイム　バリューは、凄かったです。
正に、三菱グループの中で、金がグルグル回っていたのです。

三菱商事の３０歳前後の担当・商社マンが、プラント概要を
説明した後、会場では、質疑応答みたいのがありました。
三菱重工の関係者が質疑し、商社マンが、返答に困った
ような雰囲気であるが、双方ともかなり喧嘩腰で
エキサイトしているのを我々は、眺めていました。
同じ三菱の会社なのに、口論している状況をみると
率直に、かなり仲が悪い感じでした。
（両者の、話の内容は、忘了！！）

三菱重工業と聞いて、思い出したことを雑書きしてみました。
いずれにしても、戦前から、旧財閥のグループは、
凄かったんだと思う次第です。

＊参考

特攻に転用戦闘機数　；　約　1,185～1,298機
特攻機よる戦死者数　；　約　23,829名
敵艦船損害（轟沈）　；　約　３４隻（沈没、走行不能等）
敵艦損傷　　　　　　：　約　２２８隻
特攻による致命的損害の割合：約５～２０％

日本は、敵国から攻められ辛うじて国土分断、戦勝国による
植民地とならず、植民地化されていた東南アジア諸国も
戦後、それぞれ独立国として、現在、中国の中華膨張政策に
一致団結して、戦っていく機運が高まっています。
これらの状況をみると、戦争中、若い青年たちの尊い犠牲の上に
今の日本の繁栄と平和を享受することの出来る幸せをみつめつつ
日本の戦前、戦中、戦後の近代史をもう少し若者が学習して
貰いたいです。
中西、三菱の戦闘機、その他、日本の航空機製造の最高の技術を
結集して製造された戦闘機が、最終的に特攻機に転用されていった
ことは、我が子の如く心血をそそいで製造にあたった技術者、
関係者にしてみれば、とても悲しい事だと思います。

了