猛虎過江

2009.07.18 Saturday

大雪山の遭難について雑感

昨日は、民放で、讀賣戦をやっていたが、檜山大明神が、
代打で登場した後、不覚にも眠ってしまいました。
朝、５時頃、パソコンで、チェックすると、９回、
大逆転で勝利したのを確認して、嬉しくなりました。
これで、東京ドーム初勝利ということで、小生としては、
８月に、東京ドーム観戦に、行く決心をしました。

さて、本題の大雪山系トムラウシ山で、ガイドが同行した
中高年の登山パーティーが、悪天候の中、遭難死したという
報道について、雑記したいと思います。
昔、山をやっていた小生としても、この登山パーティーの
リーダーは、山で、どのように状況判断をしたか、
聞いてみたいなと思いました。

山行前に、現地の情報をどれだけ収集して、それに対する
装備（ビバークする事を想定した装備等）は、
どんなものを用意したのか。
団体でパーティーを組む場合、その団体の共同装備と
個人装備があるが、今回、不幸にも遭難したした人の
個人装備リストまで、確認してみたいです。

今回の登山者は、北海道の人ではなく、内地の方々であり
九州の旅行会社が、企画募集した６０～６８歳までの
所謂、中高年の人達のパーティー構成であった。
定年退職したあと、楽しみで初級、中級くらいの登山を
かなり経験した方々とみ受けられるが、７月とはいえ
北海道の２０００ｍ級の山は、小生も行った事は無いが
内地で、初冬の八ヶ岳に登るくらいの覚悟で、行動計画を
シュミレーションすると思います。

昨今、一般の旅行会社が、ハイキングや初級、中級クラスの
登山募集をしているが、今回の旅行社は、ガイドまで
同行させているくらいだから、かなり山に対する知識や
経験が蓄積された会社と思うが、詳細にはわかりません。
昔と違って、この登山にも、山岳保険に入っていると
思いますが、当然、登山計画書なるものを保険会社に
提出していると思いますが。・・・

我々が、ボーイスカウトで、キャンプや登山等、野外活動を
実施する時、事前に現地調査をして、団会議で検討協議し
団の承諾のうえ、野外活動を実施します。
当然、隊の所属隊長が、これでもかという実施計画書や、
安全対策計画書、隊員の健康チェック票等、万全の
体制で野外活動を実施しています。
ちなみに、小生が、緊急対策計画書のなかで、”緊急対策”の
内容を参考に、記したいと思います。

緊急対策（隊、及び隊員）（抜粋）

野外活動中、下記の緊急時の対応については、当該隊の隊長が
状況を判断し対処（中止）するものとする。
また高度の状況判断が必要な時は、参加団指導者（正副団
委員長、団委員、別隊所属隊長等）と協議し対処するものとする。

（１）台風、豪雨、その他、天地天候の激変による露営地の
　　　変更、登山及び野外活動の中止、緊急避難等

（２）隊員の緊急を要するケガ、疾病及び当該患者の救急病院
　　　への移送等

ボーイスカウトでも、これ位の準備や、注意をはらっても
引率していったスカウト（小中学生、高校生）が、事故にあって
死亡した場合、リーダー（隊長）に責任追求がなされ
訴訟・損害賠償請求などが、実際起こっています。
ボーイスカウトの活動も、年々、安全を重視して
海で泳ぐ、危険の多い登山など年々活動が縮小していく
傾向にあり、このようなリスクを背負いこんでまで隊長を
やる若い人達が少なくなってきているのも仕方が無い事だと
思います。

さて、本題に戻りますが、今回の遭難を雑感してみると
この登山パーティーの編制は、どのようであったか。
年齢構成もさることながら、案内役の旅行社専属のガイドが
事実上のチィーフ　リーダーをやっていたのでは
ないかと思います。
これが、大学や山岳会の登山編制の団体のパーティーであらば、
天候の悪化による総合的な状況判断が、そこそこ出来たと
思いますが。

今回、遭難した時の現地の気象は、雨で風が吹き荒れており
１５００ｍ付近までは、風を遮る木々が茂っているそうですが、
遭難地点は、２０００ｍ地点で、はげ山の状態であり
雨に濡れ、風に曝されれば、当然、体感気温も下がり
それなりの防寒着、カッパなどの服装や、体を温める
固形燃料、携帯コンロなどを携行していなければ
どうにもならない状態です。

天気予報も、小生が、山に登っていた時は、ラジオで
気象庁の発表の天気図をかいて天気の予報をしていたが、
今は、携帯でも、かなり正確な雨雲の動きや天気の情報が
入手できる状況であるが、活かせなかったのが残念です。
今後、遭難した詳しい現場の状況が、マスコミによって
報道されるか解かりませんが、今後の報道に注視して
いきたいと思います。

遭難死された方々には、残念で無念であったと心から
哀悼の意を表したいと思います。
残された家族、関係者の皆さんには、遭難地の
警察や消防、山岳救助の関係者、特に、ボランティヤで
仕事を蹴飛ばして救助に駆けつけてくれた山岳会や
出動したか定かでは有りませんが、地元消防団の
関係者には、遺族から十分な感謝の意を伝えてもらいたいと
希望します。

了