猛虎過江

2007.12.29 Saturday

広瀬中佐を雑書きす

一
轟く弾音　とび来る弾丸
荒波洗おデッキの上で
波を貫く中佐の叫び
杉野はいずこ　杉野はいずや

二
船内隈なく　たびぬる　三度
呼べどこたえず　探せど見えず
船は　次第に波間に　沈み
敵弾　いよいよ　あたりに茂し

三
今はと　ボートに移れる中佐
飛び来る弾丸に忽ち失せて
旅順港外　恨ぞ深き
軍神廣瀬と其の名残れど

この歌は、日露戦争の旅順港の封鎖作戦に
活躍した広瀬中佐の活躍を歌にした当時
流行した尋常小学校唱歌（大正元年１２月）です
なぜこの歌を、書いたのかそのきっかけは
今年、亡くなったお袋が、尋常小学校の時
音楽で、教さったそうです

学生時代、山に登って最終日の夜、よく先輩から昔の
詩吟調の歌を、歌集指導してくれました
カラオケが無い時代、小生は、軍歌をよく歌いました
”海ゆかば”は、９４９年に、大友家持が書いたのが
原曲になっている事を初めて知りました

映画、”二百三高地”をみて正に、死体のやまを
築き上げて二百三高地を占拠し、その占拠地を越えると、
旅順港が見渡せます
当該地を占領後、山を越えて、旅順港に停泊する
ロシヤのバルチック艦隊を砲撃、駆逐したという
日露戦争のカラクリを理解する事が出来ました

小生の酒の締ってある棚に、この日露戦争で
大活躍した２８サンチ榴弾砲の５０分の１！の
大砲の模型（三井金属の鉄製）があるが、動画のなかで
映し出される大砲が我が家に飾ってあるのだと息子に
自慢する小生であった

さてこの二百三高地での戦闘で、乃木大将の子息も
戦死したと言う事を初めて知りました
こんな右翼的な話題を書く小生は、思想的には
中立右派的思想の持ち主だと決め付けています

最近、You Tubeで、戦争ものの動画をよくみますが
神風特別攻撃隊の、日本側、米国側の記録映画を
みて、意外な発見をしたことを書きたいと思います

神風特別攻撃隊が米艦に、機体もろとも体当たりする
シーンに、”海行かば”が一番あっているように
思っていたが、森山直太郎！の歌う”さくら”も
意外とピッタリな感じがしてます
この戦争で、多くの戦死した若者を冒涜するような
発想で、申し訳ないと思いますが、最近このシーンに
バイオリンで演奏する朝鮮民謡の"アリラン”が
すごくいい感じです
歌詞がない"アリラン”が、いいです

そういえば、この”アリラン”との出会いも
昔、仕事で、ソウルに行ったとき初めて
輸出先の接待で世話になった伎生のお姉さんからもらった
カセット　テープに収録されており、かなり思い入れて
聴いていたのでそう感じるのであるかもしれない

このアリランの、物悲しい曲の感じが、南の海に
若くして散っていった前途ある若者の無念さが
聞こえて来る様な感がしました

主題、広瀬中佐から大分はなしがそれたが
日清、日露、太平洋戦争で、多くの犠牲者が
なくなった事のうえに、戦後の日本の繁栄が
あるのだと思う次第です

今年、亡くなった母親が、詩吟（上級師範免許皆伝）が
上手で、厳正粛々の川中島や、小生が気に入っている
中国の漢詩、”甲鶴楼”など酒が入ると歌ってくれたが
広瀬中佐も、上手く歌っていた姿が懐かしいです

以上、雑文終了します

Ｈ２４年２月２４日、旅順港封鎖作戦の概要を
錯誤していたので、一部、内容を訂正す

不肖：驫鍾馗 | 雑学雑趣味・備忘録 | comments(0) | -

広瀬中佐を雑書きす

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