猛虎過江

2007.09.01 Saturday

支那と支那人と日本・杉山平助

小生が、学生時代に、神田の古本屋で買った、昭和１３年発行、
杉山平助の”支那と支那人と日本”を大事に蔵書していたが
どこを探しても見当たらない
ＰＣ古本検索でさがしてみると、そこそこの値段がしてます
学生時代に読んでいるが、余り記憶がないので、もう一度
読み返しをしたいと思っていたが

記憶に残っているのは、著者が中国服（馬掛？）を着て、
支那服（旗袍）を着た故娘（商売女？）と一緒に写った写真が、
最初の見開き付近に載っていて、本に、堂々と載せる位だから
この中国小姐と良い関係を築いていて、上手くやったなと
勝手に妄想してしまう始末です
小生が、”雨のシンフォニー”のブログで、一般的通説から
上海の女と結婚しない方がよいと雑書きしたが、奇しくも
７０年前に、著者が、当該書のなかで、支那人について
風俗習慣の違いから日本人と結婚すべきでないと
断言して言い切っているのが印象的であった

最近まで、ただの物書きのオッサンと思っていたこの
杉山平助とは、どんな人物かといろいろで調べてみると
立派な見識をそなえた評論家（文学者）であった事がわかりました

杉山平助は、明治２８年（１８９５年）大阪うまれ
彼の生家は、岡山藩主という立派な系譜である
彼は、１９２５年（３０歳）～終戦位までの間に膨大な
著作を残しています

(小説、紀行文関係)
一日本人、揚子江艦隊従軍記、文藝従軍記、自由花、弐拾壱世紀物語

(隋筆、評論関係)
愛国心と猫、現代ジャーナリズム論、街の人物評論、新恋愛論
現代日本観、新しい日本人の道、悲しきいのち、日本文化と社会
文学と生活、文藝五拾年史、女の幸福、文藝年間(1936,1937)

日中戦争から敗戦までの期間に、戦時中とはいえかなり
彼の持つ高い見識から、体制批判から女性論まで幅広い
評論を世にぶつけていたのが推測されます
彼の専門的な人物分析は、私には出来ないが、大宅壮一の如く
辛口の評論をはいた感じのリベラリストなのか思う次第です

１９３０年代の中国の世相に興味がある小生としては
同時期に、南京に日本軍が突入した場面に、従軍記者！
として彼も南京に入城していたという事に注目しました
当時、１２０名もの朝日をはじめとして日本の大新聞の記者
カメラマン以外にも、杉山平助ほか大宅壮一、草野心平、林芙美子
西条八十、石川達三など有名人が多数、南京陥落時に
入城していたそうです

南京事件の検証を書くと長くなるので書かないが、
今、中国上海にある現場検証されてない南京事件を
デタラメニ表現したり虚構を積み上げて陳列した
南京虐殺記念館があること事体、忌忌しいことである

杉山平助のことから大分それたが、杉山平助や有名人等が
入城した南京の現状をほとんどが、それらしい事を
書き残してないという事は、（一部の軍の規律の乱れから
散発的な市民に対する暴行や強姦など事件があったにせよ）
事件になるような事件そのものが、なかったのであろうと

南京事件について、事件の存在自体を丁寧に検証をしている
良識ある人達が、日本国内に沢山おられ、彼らが、日々精進し
努力して検証している姿には、頭が下がる思いです
その結果を、政治家なり日本のマスコミが、声高々に
中国にぶつけなければならないと思う次第です

以上

不肖：驫鍾馗 | 雑学雑趣味・備忘録 | comments(0) | -

支那と支那人と日本・杉山平助

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